地域振興

成田空港周辺地域振興計画

成田空港周辺地域振興基本構想の対象地域
成田空港周辺地域振興基本構想の対象地域

成田空港は1978年(昭和53年)の開港以来、わが国の空の表玄関として重責を果たしてきました。この間、わが国の経済発展は目ざましく、企業活動の国際化、所得水準の向上などを背景とした海外旅行の普及、航空機を利用した輸出入の増大などにより、成田空港の利用者数および取扱貨物量は飛躍的に増加しました。また、92年の第2旅客ターミナルビルの供用による空港機能の拡充と空港へのアクセス網の整備などにより、成田空港周辺の発展ポテンシャルも高まってきました。

こうした好条件にもかかわらず、成田空港周辺地域の活性化は空港に隣接する一部の地域内の現象にとどまっており、空港活動のインパクトをより広い範囲に波及させ、地域全体の生活環境の向上と産業振興とを実現していくことが重大な課題となってきました。
  こうした観点から、千葉県は国際空港とともに栄える地域の将来ビジョンとして、地域の国際性、田園性、複合性を生かして「みどりの国際複合都市圏」を形成するため、概ね2010年度を目標年度として「成田空港周辺地域振興計画」を95年2月に策定しました。   同計画では、地域の望ましい将来像の実現に向けて、交通網の整備と諸機能の分散配置によりネットワーク型地域構造を形成し、併せて生活環境整備と産業振興の2つの分野で重点的に施策を展開していくことをうたっています。

生活環境整備の柱は、(1)豊かな自然環境の保全と活用、(2)都市的サービスの拡充、(3)安全・健康・快適に暮らせる環境づくり、(4)地域文化の創造育成の4つです。
  また、産業振興の柱は、(1)関連産業の発展、(2)空港と地域産業の連携拡大、(3)新たな産業をおこす仕組みづくり、(4)国際空港都市圏を支える産業基盤の形成の4つです。
  以上の枠組みに沿って、今後各種の地域振興施策を体系的に展開し、段階的に望ましい将来像を実現していく計画です。

短期的(概ね2000年度まで)には航空需要の増大を地域産業の活性化に結び付けて、定住人口の増加を図りつつ、域内交通網の整備を促進してネットワーク型地域構造への転換を進めました。中期的(概ね00〜10年)には、定住人口の増加に対応した都市機能の充実と新産業の創出を図るほか、交通情報ネットワークを生かして生活環境の地域間格差の是正を促進します。また、長期的(概ね10年度以降)には国際空港を擁する都市圏にふさわしい高度都市機能を導入し、定住人口・交流人口の増加を生かして国際機能の拡大充実を図っていきます。

なお、この構想の対象地域は成田空港の近接性、商圏および通勤通学圏から見たまとまりなどを考慮し、4市4町〔成田市(成田市、旧下総町、旧大栄町)、富里市、香取市(旧栗源町)、山武市(旧成東町、旧山武町、旧松尾町、旧蓮沼村)、神崎町、多古町、横芝光町(旧横芝町、旧光町)、芝山町〕を対象としています。

地域の振興策

  

財特法による公共施設の整備、騒音用地の有効利用などによる空港周辺地域の整備促進、また、空港関連企業、工業団地への進出企業による雇用機会の拡大、空港からの固定資産税等々が相まって周辺地域の活性化が図られつつありますが、さらに空港と周辺地域との共生を目指して、官公民一体となり、積極的に一層の地域振興を図る必要があるとの認識から、いくつかの地域振興策が講じられています。

(1)芝山鉄道

芝山鉄道
芝山鉄道

芝山鉄道は、1981年(昭和56年)5月に事業主体となる芝山鉄道株式会社が設立され、98年1月に建設工事に着手し、2002年10月27日に開業しました。   路線は芝山千代田駅と京成東成田を結ぶ2.2kmの日本一短い鉄道ですが、運行本数は平日32往復、休日29往復で、すべての列車が京成線へ直通運転を行っており、 空港南側地域からの空港・首都圏方面へ通勤通学の手段として、また、整備地区や空港勤務者にとってもアクセス利便性が向上することとなりました。
  開業後の利用者数は当初の見込を下回っていますが、地元の強い要望により建設された鉄道であり、一人でも多くの方々に利用していただき、地域の振興に寄与することが期待されています。

(2)航空科学博物館

航空科学博物館
航空科学博物館

航空科学博物館は、1984年(昭和59年)6月に事業主体である財団法人航空科学振興財団を設立、88年2月に工事に着工し、89年7月に完成しました。
  89年8月の開館以来、芝山町のみならず、千葉県、東京都および近県から多くの人々が見学に訪れており、09年10月25日には入館者数400万人を達成しました。
  このように毎年多くの人々が訪れる博物館では、97年11月に成田空港を紹介した「NAA空港コーナー」を設置し、また、2000年4月にはNAAのエコ・エアポート基本構想をテーマとした「エコ・エアポートコーナー」を設置する等展示内容の充実を図ってきました。さらに2003年5月からは同博物館周辺の道路の切り替えが行われ更に空港側からのアクセスの利便性が向上したことなど、博物館を取り巻く環境の改善が期待されます。
  今後とも、博物館隣接地にNAAが95年8月に整備した「芝山水辺の里」とともに空港と一体化した地域振興に寄与することが期待されています。

地域相談センター





成田空港問題シンポジウム、同円卓会議等を踏まえ、NAAは、話し合いによる成田空港問題の平和的解決を図り、地域に親しまれる空港づくりを目指し努力を続けていますが、空港と地域との実りのある共生の姿を実現していくためには、相互の信頼関係を土壌に、地域の実情に即したきめ細やかな対応に心がけ、継続的な取り組みを重ねていくことがより重要となっています。
  このため1994年4月、芝山町の協力を得て、芝山町千代田地区にある芝山町中央公民館千代田分館内に地域相談センターを設置し、航空機騒音などの環境問題や空港の運営などについて地域住民の方々が気軽に相談などに訪れることができる窓口体制を整備しました。

また、97年には地域と共生する空港づくりに向けた推進体制の一層の充実を図るため、6月に地域相談センターを南地域相談センターと改め成田市内に新たに北地域相談センターを開設しました。さらに、98年11月には茨城地域の皆様から環境問題などに関する問い合わせ並びに相談を受け付ける窓口として、茨城地域相談センターを開設し、今まで以上により多くの地域住民からの声を直接お伺いすることのできる相談実施体制を整備しています。

主な相談内容
  • 騒音、電波障害、防音工事、情報公開に関すること
  • 移転、雇用に関すること
  • 電話番号、パンフレットの資料請求  等


地域相談連絡室/空港情報センター

地域相談連絡室

住所: 成田市三里塚字御料牧場1-2
電話: 0476-32-2352
FAX: 0476-32-9987
利用時間: 月〜金、午前9時〜午後5時
休館日: 土・日・祝日、年末年始

北地域相談センター

空港情報センター

住所:成田市花崎町750-1 千葉交通ビル3階
電話:0476-24-5361 
   0120-06-6543(フリーダイヤル)
FAX:0476-24-5370
利用時間: 月〜金、午前9時〜午後5時
休館日: 土・日・祝日、年末年始

南地域相談センター

空港情報センター

住所:山武郡芝山町大里18-52 芝山町中央公民館千代田分館2階
電話:0479-78-1394 
   0120-06-6554(フリーダイヤル)
FAX:0479-78-1398
利用時間: 月〜金、午前9時〜午後5時
休館日: 土・日・祝日、年末年始

茨城地域相談センター

空港情報センター

住所:茨城県稲敷郡河内町源清田1183 河内町役場北側庁舎
電話:0297-84-5017
   0120-84-5013(フリーダイヤル)
FAX:0297-84-5013
利用時間:月〜金、午前10時〜午後4時
休館日:土・日・祝日、年末年始

空港周辺農業の再生への協力

NAAは、これまでも所有している移転跡地について、農用地として利用可能な農地については地元自治体の協力を得ながら周辺農家への貸し付けを行ってきているところですが、エコ・エアポート基本構想に則して、引き続き、(1)農業環境をより適切に保ち、未貸出の農地についても農地として利用されやすいような状態にする (2)地元自治体等と農業振興への協力の在り方などについての意見交換をしながら、地域の農業振興のための協力をしていくこととしています。

(1)移転跡地の適正な管理(農業に配慮した保全の在り方)

景観形成効果のあるワイルドフラワー

具体的には、未貸出の農地にレンゲなどを播種して地力を増進するなど、移転跡地を農地として利用されやすい状態にしておくための管理をしていくこととしています。
  1998年11月から、未貸出農地のうち水田については、レンゲの種を播いています。これはチッ素、リン酸、カリなどの肥料要素としての効果と土壌中の腐食物質の供給による土壌の改善、地力増進効果が見込めるためです。また、畑地については、常に農地として利用されやすい状態にしておくために耕耘をするとともに、99年3月から、耕耘した畑地の沿道沿いなどに景観形成効果のあるワイルドフラワーなどの種を播いています。

(2)新たな農業振興貸し付け

農業施設整備を推進する地元自治体や農協などに対し、移転跡地の貸し付けを行い、地域農業の振興に積極的に協力することとしています。
   また、新たな農業振興策として、有機農業研修生受け入れ事業を実施しています。これは、有機農業が、NAAの目指す「環境にやさしい循環型空港=エコ・エアポート」の理念に沿うものです。この研修を通して次代の担い手となる新規就農者が育ち、農業振興の一助となることを期待しています。