ジョブローテーション

入社後10年程度は、幅広い視野と知識を身につけるとともに、将来の道を選ぶため、適性を見極める期間だと
位置づけています。さまざまな部署をローテーションすることで、多くの業務を経験していきます。

ジョブローテーション事例

CASE1 事務系
星嵜 美紀

財務部 
経理グループ
2012年入社星嵜 美紀

仕事内容

関連事業部 企画調整グループ
子会社の経営計画策定や予算管理などを担当するほか、経営に関する相談などにも対応。
旅客ターミナル部 事業管理グループ
部全体の予算管理やイレギュラー発生時のお客様対応を担当。
運用管理部 運用グループ
訓練期間を経て、ランプコントロール(航空機の交通整理)、スポットコントロール(駐機スポットの決定)業務に従事。
財務部 経理グループ
連結決算数値や業績予想の作成に従事するほか、子会社からの会計処理に関する相談などにも対応。

今後歩みたいキャリア

ジョブローテーションの魅力の一つは、得意なこと・興味のあることだけではなく、苦手なことや想像もしなかったことに挑戦できる点だと思います。私の場合、これまでの異動で一番印象に残っている経験は、ランプコントロール業務に従事したことです。もともと臨機応変な対応を苦手としていたため、配属直後はパイロットを相手に柔軟かつ適切な指示を出せるようになるのかとても不安だったことを覚えています。しかし、試行錯誤しながらも経験を積むうちに、苦手意識は薄れ、現場業務の面白さや運用の最前線を担っているという手応えを感じるようになりました。将来はこの経験を活かし、空港運用の向上に携わりたいと考えていますが、幅広い視野と柔軟な思考力を持ち続けるために、現在は財務という全く新しい分野に挑戦中です。さまざまな部署での経験を、この先の目標につなげていきたいと思っています。

CASE2 事務系
大畑 直樹

経営計画部
投資管理グループ
2013年入社大畑 直樹

仕事内容

地域共生部 共生企画グループ
周辺自治体および議会との意見交換や空港見学対応など、地域との共生・共栄に関わる業務を担当。
財務部 経理グループ
決算業務および会計監査対応に従事。
広報部
成田空港についてのニュースや企画番組、空港内のイベントに関する報道取材に対応。
出向(国土交通省航空局)
事業計画の管理、更なる機能強化に向けた資金調達、コロナ禍における航空業界支援策の調整などに従事。
経営計画部 投資管理グループ
中長期収支計画および部門別損益の策定に従事。

今後歩みたいキャリア

空港運営には多くの関係者との調整が必要なため、柔軟かつ広い視野で物事を考える力が求められます。ジョブローテーションを通じて、お客さまが日々利用する”商品としての成田空港”と、事業を営む”運営会社としての成田空港”の異なる視点を経験できたことで、個々の業務に関する専門性を深めるだけでなく、全体を俯瞰した議論や提案ができるようになりました。

空港を取り巻く環境が大きく変わるなか、将来に向けて私たちもさまざまな変革を求められています。これまでの経験を活かして、「NAAが世の中に提供できる価値は何なのか?」ということを常に自身に問いかけ、より多くの人に愛される魅力的な空港づくりにチャレンジしていきたいです。

CASE3 技術系(土木)
渡邉 智子

空港計画部
空港計画グループ
2009年入社渡邉 智子

仕事内容

滑走路保全部 土木グループ
主に空港構内地区の土木施設(道路、駐車場、橋梁等)の管理・保全業務を担当。
工務部 舗装グループ、整備部 土木グループ(現整備部 土木・舗装グループ)
主に土木工事・舗装工事の設計業務や工事発注業務に従事。
調達部 調達企画グループ
土木系部署が発注する工事や設計などの業務について、適正に調達するための審査や価格交渉を担当。
整備部 技術調整グループ
整備部全体のプロジェクト予算管理や総合調整に関する業務に従事。
空港計画部 空港計画グループ
主に基本施設(滑走路、誘導路、エプロンなど)に関する整備計画を担当。

今後歩みたいキャリア

これまでのジョブローテーションで、土木施設整備における計画、設計、工事、管理・保全という一貫した流れを経験することができました。それぞれの過程を当事者の立場から経験することで、技術者としてさまざまな視点をもつことの重要性を痛感しています。

これからの成田空港を“選ばれる空港”としていくためには、その土台である各施設を多角的に見直していくことが必要です。経験を存分に活かしてさらなる改善を重ね、よりよい空港づくりの一翼を担っていきたいと思います。

CASE4 技術系(建築)
寺林 昂

空港計画部
施設計画グループ
2010年入社寺林 昂

仕事内容

施設保全部 建築グループ
旅客ターミナルビルやその他施設のメンテナンス、リニューアルなどの業務に従事。
整備部 建築グループ
旅客ターミナルビルやその他施設の設計、工事発注などを担当。
空港計画部 施設計画グループ
空港内の施設整備に関する基本方針や長期的な整備計画の策定を担当。
出向(国土交通省航空局)
国が管理する空港について、ターミナル地域計画や施設計画に関する業務に従事。
空港計画部 施設計画グループ
空港内の施設整備に関する基本方針や長期的な整備計画の策定業務を担当。

今後歩みたいキャリア

私はこれまで、建物の一連のライフサイクル、すなわち企画・計画、設計、整備、メンテナンスに至るまでの各段階に関わる業務を担当するほか、国土交通省への出向中には全国各地の空港のターミナル地域計画の策定などに携わり、空港の建築や施設に関するさまざまな業務を経験してきました。川上から川下まで一連の業務を経験できたことや、外部への出向を経験できたことは、自身の成長につながったと実感しています。今後は引き続き建築にキャリアの軸足を置きながらも、技術系建築職としてだけでなく、ひとりの空港マンとして、日々の業務を通じて成田空港の発展に貢献していきたいと思います。

CASE5 技術系(機械)
司茂 勝稔

整備部
機械グループ
2009年入社司茂 勝稔

仕事内容

施設保全部 機械グループ
旅客ターミナルビルの空調・衛生設備の保守管理業務に従事。
経営計画部 投資管理グループ
中長期設備投資計画の策定や単年度の設備投資の進捗管理を担当。
給油事業部 空港グループ
航空機給油施設の保守管理業務に従事。
出向(国土交通省航空局)
成田空港に関わる行政機関との調整や認可事項に関わる業務に従事。
整備部 機械グループ
ターミナルビルや貨物施設などの設計、工事監督を担当。

今後歩みたいキャリア

これまで複数の部署での業務を経験してきたことで、さまざまな知識やノウハウを得られたと感じています。例えば施設保全部では、施設をいかに効率よく運用するか、お客様に快適な空間を提供できるかを考えて仕事をしていました。その中で、どのような設備がメンテナンス性が良く、グループ会社の方たちにも点検しやすいかを学ぶことができました。その経験は現在、整備部での新規工事設計に活きています。

成田空港では今後もさらなる機能強化に向けた施設拡張や改修を実施していきます。その中で私は、培ってきたノウハウを存分に活用しながら、新しい技術の導入検討や既存設備の機能向上に注力し、お客様にとってより便利で快適な空港をつくっていきたいです。

CASE6 技術系(電気)
水嶋 千遥

滑走路保全部
航空照明グループ
2014年入社水嶋 千遥

仕事内容

施設保全部 電気グループ
空港インフラの要の一つである電力供給施設の保守・管理を担当。
整備部 電気グループ
新しく整備する誘導路や駐機場について、航空灯火・電気設備の設計業務に従事。
グループ会社出向(㈱NAAファシリティーズ)
現場作業員として航空灯火および電気設備の点検、障害対応などを担当。
滑走路保全部 航空照明グループ
航空灯火設備の保守・管理および更新工事の監督業務に従事。

今後歩みたいキャリア

新施設の設計から完成後の維持管理、出向先での現場のメンテナンスなど様々な業務に従事するなかで、異なる立場に立つことで得られる知識が数多くあることを実感しましたが、どの立場においても仕事の主軸は「安心・安全な空港運営を維持する」ということでした。
特に、近年は大規模災害も多かったため、改めてその重要性を感じています。
今後もこの軸を守るため、様々な視点から培った経験や知識を活かしてより良い施設の整備・運用に励むとともに、現状に満足することなく見聞を広めて、空港のさらなる発展に寄与していきたいです。

CASE7 技術系(情報通信)
下山 陽宏

DX推進部
AIRNarita構築グループ
2013年入社下山 陽宏

仕事内容

施設保全部 情報通信グループ
空港内通信ネットワーク網、デジタルサイネージシステムなどの維持管理を担当。
総合安全推進部 運用計画グループ
空港従業員向け情報共有システムの維持管理を担当。
IT推進部(現 DX推進部)
情報セキュリティグループ
サイバー攻撃に対応するほか、国土交通省の指示のもと、サイバーセキュリティに関する国の行動計画の見直しに参加。
整備部 通信無線グループ
FaceExpress(顔認証による搭乗手続き)システムの整備を担当。
DX推進部 AIRNarita構築グループ
社内業務システムの刷新に伴うデータの一元化、戦略的利用に従事。

今後歩みたいキャリア

私はこれまでに、成田空港を舞台にした業務だけではなく、他の空港とともに取り組んだ国のサイバーセキュリティに関する行動計画の見直し業務(重要インフラ※への『空港』追加)など、日本を舞台にした業務にも従事してきました。幅広い知識や自信を得ることができ、成長につながったと感じています。

近年ではリモートツール等の普及に代表される情報通信技術の発展により、競争環境も劇的に変化しています。今後はこれに対応するため、さまざまな部署で培った多様な視点や、先輩方が蓄積してきた国際空港技術者としてのノウハウを活用し、「世界トップレベルの空港」づくりに貢献していきたいです。

内閣官房セキュリティセンター「重要インフラの情報セキュリティ対策に係る行動計画」において、サイバー攻撃などからの重点的な防護対象としているインフラ。